クロス張り替えの見積もりはここを見る|剥がし・処分・下地が込みか確かめる4つのポイント

見積書が手元に届いたとき、まず何を見ますか。合計金額だけを見て、高いか安いかを決めてしまう大家さんは少なくありません。ただ、クロス張り替えの見積もりは、同じ金額に見えても、中に入っているものが会社によって違います。

この記事では、見積書を受け取ってから確認したい点を、剥がし・処分・下地が込みかどうか、単価の単位、最低料金、別途になる項目の4つに絞ってまとめます。数字は、当社の料金表と、実際にお受けした工事の実績にあるものだけを使います。

まず金額を検算する:単価×メートル数で出る

クロスの金額は、単価と、貼るクロスの長さ(メートル数)の掛け算が基本です。当社のスタンダードクロスは、WEBからのお申込みで1メートルあたり1,088円(税抜)。クロスは幅90cmの巻物で貼るので、施工面積(壁と天井の面積から窓やドアを引いた数字)を0.9で割ると、メートル数になります。

料金表の計算例では、施工面積33.3㎡の場合、33.3÷0.9で約37メートル。37メートル×1,088円で40,256円(税抜)です。見積書に「面積」と「メートル数」と「単価」が書いてあれば、この計算で金額が合うかどうかを確かめられます。合わない場合は、書かれていない項目が足されているか、単価が違っているかのどちらかです。面積の出し方は、クロスの平米計算の方法で図入りで説明しています。

剥がし・処分・下地が込みかを確認する

見積書でいちばん差が出やすいのが、ここです。古いクロスを剥がす手間(めくり代)、剥がした残材の処分代、下地処理代が、単価に入っているのか、別の行になっているのか。別の行になっている見積書は、単価だけを見ると安く見えます。

当社の料金表では、スタンダードクロスもハイグレードクロスも、めくり代・残材処分代・下地処理代を単価に含めています。料金表には「単価と消費税以外のコストがかかることはありません」と書いています。ただし、これには例外があります。都合の悪い話も、先に挙げておきます。

項目単価に含まれる?見積書で見るところ
古いクロスのめくり代含まれる別行で足されていないか
残材の処分代含まれる別行で足されていないか
下地処理代含まれる(一般的な処理の場合)土壁など、クロスが貼っていない場所への新規貼りは別途になることがある
クッションフロアの剥がし上貼りできる場合の料金剥がして張り替えるなら、処分代と下地処理代が別途になることがある
駐車場代含まれない駐車スペースが確保できない現場は別途
電話でのお申込みWEB価格に加算スタンダードクロスは1メートルあたり50円が加わる

つまり、「込み」と書いてあっても、どこまでが込みなのかは現場の条件で変わります。見積りを取るときは、鍵や駐車場の状況、既存の床材の様子を伝えておくと、あとで金額が動く場面を減らせます。

クロスの見積書で確かめる4か所。単価の単位、剥がし・処分・下地が込みか、最低料金と発注の単位、別途になる項目

単価を比べるときは、単位をそろえる

2社の見積書を並べるときに起きやすいのが、単位の取り違えです。クロスの単価は、メートル単位(円/m)で書く会社と、平方メートル単位(円/㎡)で書く会社があります。数字だけ見て「こちらのほうが安い」と判断すると、同じ土俵で比べていないことになります。

当社のクロスはメートル単価です。メートルは0.9㎡にあたるので、平方メートルに直すには0.9で割ります。たとえばスタンダードクロスの1,088円/mは、平方メートルに換算すると約1,209円/㎡です。ハイグレードクロスの1,548円/mなら、約1,720円/㎡になります。

比べたい相手の見積書が「円/㎡」で書かれていたら、当社の単価も0.9で割って換算してから並べてください。逆に、相手の単価をメートルに直すなら、0.9を掛けます。クロスだけがメートル単価で、クッションフロアやフロアタイル、カーペットは平方メートル単価です。同じ見積書の中に両方の単位が出てくるので、行ごとに単位を確かめてください。

最低料金と、最低の発注単位を確認する

小さな工事の見積書は、計算式どおりに金額が出ないことがあります。当社には、スタンダードクロスで40,888円(税抜)の最低料金があります。先ほどの料金表の計算例の40,256円は、この最低料金より低い数字です。工事が小さい場合は、計算式の結果ではなく、最低料金が見積書に載ることがあります。扱いの細かな点は、見積りのときに確認してください。

ご注文の最低の単位は、居室1部屋の天井と壁の全面です。1面だけ、1か所だけの張り替えはお受けしていません。ハウスクリーニングや大工工事は、最低料金に含まれません。

ほかの会社の見積書を見るときも、同じ視点で「最低料金はあるか」「最低の発注単位は何か」を確かめておくと、小さな工事ほど金額の見え方が変わります。

実績の幅に照らして、金額の当たりをつける

見積書の合計が妥当かどうかを考えるとき、手がかりになるのが実績です。当社の料金表では、お受けした工事の代金(税抜)を間取り別に公開しています。件数が少ない間取りもあるので、あくまで目安です。

間取り工事代金の中央値(件数)金額の幅(真ん中50%)
1K約47,000円(55件)28,000〜83,000円
2DK約46,000円(19件)43,000〜257,000円
3LDK約137,000円(19件)33,000〜358,000円

3LDKでは、真ん中50%の範囲でも33,000円から358,000円まで開いています。この数字には、クッションフロアや畳、襖、ハウスクリーニングを含む工事も入っています。金額を決めているのは間取りではなく、どこまで工事するかです。だからこそ、見積書では「どの部屋の、何を、どこまで」が書かれているかを見てください。金額の幅の読み方は、退去後のクロスと床はどちらを優先するかでも整理しています。

見積書を受け取ったときの確認リスト

  • 単価の単位は、メートルか平方メートルか
  • 施工面積とメートル数から、単価を掛けて合計が合うか
  • 剥がし・処分・下地が、単価に含まれているか。別行になっていないか
  • 最低料金と、最低の発注単位は何か
  • 駐車場代、分譲マンションの追加など、別途になる項目が書かれているか
  • 金額に税が含まれているのか、税抜なのか

見積もりで確認したい項目の全体像は、クロス張替えの見積もりで失敗しない方法にもまとめています。この記事は、その中の「書いてある数字をどう読むか」を掘り下げたものです。

クロスの単価に含まれるものと別途になりうるものを比べた図。めくり代・処分代・下地処理代は含まれ、駐車場代や土壁への新規貼りなどは別途

まとめ:安い見積書より、中身を説明できる見積書を選ぶ

クロス張り替えの見積もりは、単価の単位、剥がし・処分・下地が込みか、最低料金、別途になる項目の4つを見れば、比べ方が大きくずれません。金額が安いか高いかより、なぜその金額になるのかを説明できる見積書のほうが、あとで困りません。

当社では、料金を料金表で公開しています。面積が分からなくても、間取り図や写真から概算をお出しできます。まだ発注をお決めでない段階でも構いません。気になる現場があれば、見積もりのページから現状をお知らせください。ほかの工事の紹介や対応エリアは、トップページに載せています。