壁紙の貼り替えの値段が変わる3つの要素|クロスの種類・貼る範囲・現場の条件
壁紙の貼り替えを頼もうと見積りを取ると、会社によって、あるいは同じ会社でも物件によって、値段がかなり違うことに驚く大家さんは多いです。安い会社と高い会社の差だけでなく、同じ会社の見積りでも、部屋ごとに金額が動きます。
この記事では、壁紙(クロス)の貼り替えの値段を動かす要素を、クロスの種類、どこまで貼るか、現場の条件の3つに分けて整理します。数字は、当社の料金表と、実際にお受けした工事の実績にあるものだけを使います。
値段のしくみ:単価×メートル数を押さえる
クロスの値段は、1メートルあたりの単価に、貼る長さ(メートル数)を掛けて出します。クロスは幅90cmの巻物なので、施工面積を0.9で割るとメートル数になります。施工面積は、壁と天井の面積から窓やドアを引いた数字です。
当社の料金表の計算例では、施工面積が33.3平方メートルなら、33.3÷0.9で約37メートル。スタンダードクロスの単価は、WEBからのお申込みで1メートルあたり1,088円(税抜)なので、37メートル×1,088円で40,256円(税抜)です。古いクロスのめくり代、残材の処分代、下地処理代は、この単価に含まれています。
つまり、値段が動くのは「単価」か「メートル数」のどちらかです。次の3つの要素は、そのどちらを動かすかで見分けると整理しやすくなります。

要素1:クロスの種類で単価が変わる
1つ目は、どのクロスを選ぶかです。当社の料金表では、量産品を使うスタンダードクロスと、ハイグレードクロスで単価が分かれています。さらに、1つの現場で使うクロスの種類(柄や色)の数が増えるほど、単価が上がります。アクセントクロスを入れる、部屋ごとに柄を変える、といった工夫が、そのまま単価に響きます。
先ほどと同じ37メートルで、種類によって金額がどう変わるかを、料金表の単価から計算しました(WEBでのお申込み・税抜)。
| クロスの種類 | 1〜2種類 | 3種類以上 | 7種類以上 |
|---|---|---|---|
| スタンダード | 1,088円/m → 40,256円 | 1,248円/m → 46,176円 | 1,388円/m → 51,356円 |
| ハイグレード | 1,548円/m → 57,276円 | 1,748円/m → 64,676円 | 1,968円/m → 72,816円 |
同じ部屋でも、スタンダードを1〜2種類で済ませる場合と、ハイグレードを7種類以上使う場合とでは、32,000円ほどの差が出ます。賃貸の原状回復でこだわりが要らない部屋なら、スタンダードで種類を絞るほうが、値段は抑えられます。逆に、見た目で差をつけたい部屋だけハイグレードにする、という使い分けもできます。
もう1つ、申込み方法でも単価は動きます。電話でのお申込みは、WEB価格に1メートルあたり50円が加わります。37メートルなら1,850円の差です。大きな金額ではありませんが、見積りを比べるときは、WEBの価格なのか電話の価格なのかを揃えて見てください。
要素2:どこまで貼るかでメートル数が変わる
2つ目は、貼る範囲です。施工面積は壁と天井の合計なので、天井を貼るかどうかで、メートル数が大きく変わります。同じ間取りでも、壁だけを貼り替える場合と、天井まで貼り替える場合とでは、金額が別物になります。
この「どこまで貼るか」が値段を決めている様子は、当社の実績によく表れています。料金表に載せている、お受けした工事代金の中央値(税抜)を見ると、間取りの順番どおりには並びません。
| 間取り | 工事代金の中央値(件数) |
|---|---|
| 1DK | 約30,000円(9件) |
| 1K | 約47,000円(55件) |
| 2DK | 約46,000円(19件) |
| 1LDK | 約119,000円(9件) |
1DKのほうが1Kより安く、2DKが1LDKの半分以下です。これは集計の誤りではありません。「1室だけ貼り替えたい」という工事と、「空室を丸ごと原状回復したい」という工事が、同じ間取りの中に混ざっているためです。間取りが同じでも、どこまで貼るかで、金額は数倍に開きます。件数が少ない間取りもあるので、あくまで目安としてご覧ください。
ここで、都合のよくない話も書いておきます。当社では、ご注文は最低でも居室1部屋の「天井および壁全面」の施工が必要です。「汚れた壁の1面だけ」「1か所だけ」を貼り替えたい、という頼み方はお受けしていません。1面だけの安い見積りを期待されている場合は、期待に沿えないことがあります。
要素3:現場の条件で上乗せが出ることがある
3つ目は、現場の条件です。料金表の単価には、めくり代・残材処分代・下地処理代が含まれています。そのため、めくりや処分で値段が変わる、という考え方は当社には当てはまりません。ただし、次のようなケースでは、単価とは別に費用がかかる場合があります。
- 和室の土壁など、クロスが貼っていない場所に新しくクロスを貼る場合で、一般的な下地処理では収まらないとき
- 駐車スペースが確保できない現場で、駐車場代がかかるとき
- クロス以外の工事を同時に頼むとき(クッションフロアやフロアタイルは平方メートル単価で、剥がして張り替える場合は、処分代と下地処理代が別途になることがあります)
他社の見積書で、めくり代や処分代が別の行に立っている場合は、単価が安く見えても、合計では差が縮まります。値段を比べるときは、単価だけでなく、何が単価に入っていて、何が別行になっているかを揃えて見てください。見積書の見方は、クロス張り替えの見積もりはここを見るで詳しくまとめています。

小さな工事では、最低料金が先に当たる
最初に出した40,256円の計算例には、続きがあります。当社の最低料金は、スタンダードクロスの場合で40,888円(税抜)です。計算例の40,256円は、この最低料金より低い数字です。つまり、小さな工事では、単価×メートル数の結果ではなく、最低料金が見積書に載ることがあります。
最低料金は、スタンダードクロスの1,088円で割ると、約37.6メートルぶんです。居室1部屋の天井と壁の全面が最低の発注単位なので、これより小さな工事を想定して面積だけで計算すると、見積書の金額と食い違うことがあります。「面積が小さいから安いはず」と思い込まず、最低料金の有無を見積りの段階で確かめてください。なお、ハウスクリーニングや大工工事は、最低料金には含まれません。
値段を抑えたいときに、先に決めておくこと
- 賃貸の原状回復なら、スタンダードクロスで種類を絞ると単価が低く済みます
- 貼る部屋と、天井まで貼るかどうかを決めると、メートル数の見当がつきます
- WEBでの申込みか電話かで、単価が1メートルあたり50円変わります
- 鍵の手配や駐車場の有無を伝えておくと、現場の条件による上乗せを見込みやすくなります
面積が分からなくても、金額の当たりはつけられます。間取り図やお写真からも、こちらで概算をお出しします。料金は料金表で公開しており、間取り別の費用の目安もそこに載せています。気になる現場があれば、見積もりのページから現状をお知らせください。まだ発注をお決めでない段階でも構いません。ほかの工事の紹介や対応エリアは、トップページに載せています。
まとめ:値段は単価とメートル数、その裏に3つの要素がある
壁紙の貼り替えの値段は、単価×メートル数で決まります。そこを動かすのが、クロスの種類、どこまで貼るか、現場の条件の3つです。金額だけを見比べるより、なぜその金額になるのかを説明してもらえる見積書のほうが、あとで困りません。


